白い背景に、鮮やかなライムグリーンのシャシーが浮かび上がる。
1977年のブリヂストンは、タイヤを単なる消耗品ではなく、サスペンションの一部、つまり「乗り心地を決定づける部品」として定義しました。路面からの衝撃を受け止めるスプリングやショックアブソーバーと同じ色で塗られた足回りの構図は、その設計思想を視覚的に示しています。
「乗りごこちの部品。」という短く言い切るキャッチコピーには、タイヤを走行性能の核心部品として捉える姿勢が込められています。
1970年代後半、日本の自動車市場ではラジアルタイヤが急速に普及していました。従来のバイアスタイヤに比べ、耐摩耗性や高速安定性に優れるラジアル構造は、すでに標準装備へ移行しつつありました。市場は、普及から高品質の段階へと移っていきます。
軽量化スチールラジアル「RD-108 STEEL」が紹介されています。スチールベルト構造による剛性を維持しながら、バネ下重量の軽減を狙った設計が特徴でした。1970年代はオイルショックを経て、自動車メーカーが燃費改善と軽量化を進めていた時代です。タイヤ側からその流れに応えた製品でもありました。
タイヤが「ドライバーの意志を路面に伝えるただひとつの部品」であることが強調されています。操縦安定性、ブレーキ性能、そして燃費。タイヤ選びがそれらすべてに影響するという考え方は、当時はまだ新しい視点でした。
足回りのバネと同じ色に塗られたタイヤには、路面と車をつなぐ「最後の接点」への技術的な自負が込められています。

