1971年 ナショナル ポップメカ|コードレス時代のポータブルテレビ

1971年 ナショナル ポップメッカ広告:本体から飛び出したブラウン管画面と、詳細な機能解説のキャプション。 暮らしの家電

1971年、松下電器産業(現パナソニック)から発売されたポータブルテレビ「ポップメッカ(POPMECCA)」の紙面です。画面を本体に収納し、使用時にポップアップさせる構造が採用されていました。テレビを据え置き家具から可搬機器へと拡張する設計でした。

本体の厚さは14.0cm、重量は約5.8kgと記されています。当時のブラウン管技術を前提に、小型化と可搬性を追求した数値です。電源は家庭用コンセントに加え、カーバッテリーや別売のコロイドバッテリーにも対応していました。電源コードに依存しない使用を想定した仕様です。屋外や車内での利用も視野に入れていました。

テレビ受信に加え、FM/AMラジオを内蔵していました。ワンタッチで切り替え可能な構成です。情報と娯楽を一体化する方向性が示されています。

標準価格は54,000円(本体48,880円)でした。当時の白黒テレビとしては高価格帯です。機能性と機構の独自性が価格に反映されていました。

この製品が示しているのは、視聴スタイルの変化です。テレビは居間で家族が囲む装置から、個人が持ち運ぶ機器へと役割を広げ始めます。固定家具だった映像機器が、移動可能なデバイスへと移行していく過程に位置づけられます。

ポップアップ機構という視覚的なギミックは、単なる意匠ではなく可搬性を強調する装置でもありました。構造そのものがメッセージになっています。